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「歯科衛生士のコラム」咀嚼と高齢者の知的機能の維持・向上 その2(2011/10/3)


 前回につづき、今回は咀嚼と記憶力の関係についてお話をします。

 最初に記憶について簡単に説明させていただきます。時間の観点から、記憶は短期記憶、近時記憶、遠隔記憶に大別され、新しい記憶が作られる時に重要な短期記憶と近時記憶は大脳皮質の側頭部内側にある海馬が担当しており、海馬は記憶の座と呼ばれ、記憶を語るにおいてキーとなってきます。認知症患者が目的地に着けなくなるケースや家に帰れず迷子になるのは『空間認知記憶』つまり海馬の働きに大いに影響をうける記憶力の低下が原因ともいわれています。

 では、噛まなかったり噛めなかったりすると記憶にどう関係してくるのでしょうか。

 ここで、マウスを用いた実験とその結果を紹介いたします。水迷路学習法という周囲の物体から自分の位置関係を認知し記憶する『空間認知記憶』の能力を検定したものです。マウスの臼歯(奥歯)を抜歯したり、切削して餌を食べにくくすると、海馬に依存する短期記憶や近時記憶が悪くなることがあきらかりなり、噛み合わせの高さを高くして噛みにくくしても同様の結果が起こるのです。
 さらに驚くべきは、削り取った臼歯を治療をしてよく噛める状態にしたところ、正常時の17%まで落ち込んだ記憶力が1週間後には33%まで回復したとのことです。

 つまり、高齢者の場合よく噛めるように治療すれば記憶力がよみがえる可能性が高くなると考えられます。

 次回は、咀嚼とストレスの関係についておはなしします。

【歯科衛生士 H】



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